映像を見てからの人もそうでない人も、このアルバムのテーマ曲が、映画のシーンのひとつになってしまっていることを誰も疑わないのでは。この曲の何度も心深く響く音色が、今では、私のひとつのものの見方にまでなっているような気がするときがあります。どんなジャンルの人にも一度は耳にしているはずですが、耳だけでなく心にも触れる曲です。もちろんそれ以外の曲も、当時の坂本氏独特の音色が詰まっていてすばらしい一枚です。
青春時代の爆弾おすすめ度
★★★★★
高校生と大学生の間には大きな違いがあると思うのは小生だけだろうか。
高校時代は熱血であったり 青臭かったり 感傷的であったりしたものだが 大学に入った途端に クールであり スタイリッシュなものが周りを取り巻いた記憶がある。勿論 自分も含めて人間はそんなに簡単に変わるものではない。ムードだけの問題である。しかし それでも一種の現実であった。もう20年以上も前の話だ。
大学に入学した5月に 新しく出来た友人が戦場のメリークリスマスの試写会のチケットをくれたので 見に行った。映画会社の試写室というのは小さいものであるなと感心しながら 席に座ったのを覚えている。
映画の冒頭でこの曲が流れた瞬間に 驚愕したのを覚えている。正直 こんな映画音楽を聴いたことが無かった。爆弾が破裂したようなものである。この瞬間に 小生と坂本龍一との20年を超える「付き合い」が始まったことは確かである。そうして初めて「大学生になることは こういう文化に触れることなのだ」と思った事もよく覚えている。そんな思いが 大学4年間を良くも悪くも規定してしまったわけだが しょうがない。人間に選べるものは所詮限られているのである。
今聴いても素晴らしい。坂本龍一のこれからにも期待したい。勿論小生自身のこれからにも自分なりに期待するのだが。
教授が目指す無国籍音楽の原点おすすめ度
★★★★★
サントラが出た当時、テーマ曲について、教授がラジオで
こんなことを言ってたのを覚えている。
「東洋人が聴いてもエキゾチック、西洋人が聴いても
エキゾチック、そんな風に思える曲を作りたかった」と。
初めてテーマ曲を聴いたとき、確かに、遠い異国の国の
音楽のようだと思った。でも、その中に、なぜか激しい
郷愁を感じて、耳に、心に強烈に焼きついてしまった。
とにかく、衝撃的な出会いだった。
その後、ずっと教授の音楽活動を見続けているのだが、
カテゴリーにとらわれず、どんな音も文化も融合させて
新しい音楽を生み出し続けている教授の、一つの原点とも
いえる曲なのではないだろうか。
テーマ曲以外の曲も、どれをとってみても、映画の中で、
あまりにも印象的に流れている。
思わず感傷的になるメロディーの曲も、途中、あるところで
「ふっ・・・」と、一歩引いて冷めたような曲調になるところも
教授のまさに特徴的なところだ。
このサントラの「欠点」を挙げるとするならば、
すべての曲が印象的すぎて、映画を観ている時に
映像を飛び越えて、音楽が耳に入ってきてしまうこと・・
ではないだろうか。
、
ここに原点をみるおすすめ度
★★★★★
坂本龍一の手がけたサントラの、初期にして珠玉の作品といえる。
もっとも有名な「メリー・クリスマス・Mr.ローレンス」からつづく、滑らかな旋律は何度聴いても飽く事がない。
それは、作品全体のテーマが統一されている証ともいえる。
わたしは、映画を観ていないのだが、それでも充分満足できる作品である。
戦メリなしでは生きてゆけない!おすすめ度
★★★★★
私が幼稚園児の時、TV番組「ひらけ!ポンキッキ」のBGMでかかっていたあの曲。曲名と作曲者名を知るまで7年かかり、アルバムを買ったのは高校1年のとき。「Merry Christmas,Mr.Lawrence」は今でもほぼ毎日聞いています。
「この曲がなくなったら私は生きてゆけない!」と思うほど好きな曲です。曲も好き、映画も好き。サントラ・映画のDVD・ピアノ楽譜・原作も持っている(シナリオと映画パンフを持っていないのが悔しい)し、ピアノ18番も着メロもこの曲。この曲が私の原点だから、戦メリと似たコード進行の曲は全部好きになってしまうほど。初対面の人には自己紹介代わりに、この曲の話をしてしまいます。
透き通った、冷たい音色がいつまでも色あせない、傑作中の傑作だと思います。
松本孝弘
マウイ島
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