「生きてることに少し慣れたから」っていう歌詞にも、一時期の追い詰められた、袋小路に閉じ込められた状態からはすっかり脱して、幸宏自身、ちょっと心理的に余裕が出来たことがうかがわれる。
底力見せつけられましたおすすめ度
★★★★★
「…only when I laugh」以来、いろいろあって幸宏さんの曲や、テクノ・ポップというジャンルから十数年程遠ざかっていた私ですが、
機会があってこのアルバムに辿り着きました。
二曲目の「A RAY OF HOPE」や、続く「手をのばせば」などは1stの「サラヴァ!」に収録されている「プレゼント」を彷彿とさせるような繊細なラブソング。飾らない歌詞のひとつひとつが心に染みます。
ジャンルを飛び越えた希有なポップセンス、独自のダンディズムは圧倒的な存在感を保ちながら、ここに健在といった感じですが
切ないくらい暖かい優しさに満ち溢れていて、あらためて、幸宏さんの音楽ってこんなにも能動的だったんだと再認識したりしています。
犬になれたらおすすめ度
★★★★★
他にも収録されていますが、わたしが改めてこのアルバムでであったこの曲にすっかり打ちのめされてしまいました。
個人的なことですが、これを改めて聞いたときわたしは振られたばかりで、しかもその人が犬派だったことで「生まれ変わって犬になれたら、君を傷つけず愛せるだろうか?」という歌詞に泣きそうになってしまいました。
お決まりのビートル=ジョージ曲カバーなんですが、今までのものと違ってかなり原曲をあまり意識しないカバー「I need you」から始まる今作は、チョットわたしの心情と重なる部分もあってオススメなのです。
90年代に発表されたソロ作品の中では最高の出来。おすすめ度
★★★★★
これ以前の「EGO」や「Mr.YT」がそうであったように、ビートルズのカバーで幕を開ける彼の作品はなぜかいつもより気迫に満ちた感じだ。"I Need You"を見事なドラムンベースに編曲、オリジナル・バージョンを軽々と超えてしまったといっては誉めすぎだろうか。他の曲は彼自身が詞を手がけたものがほとんどで、これらがまた素晴らしい。面白い紙ジャケで発表された先行シングル2曲はアルバム用に新たに録音し直されているらしく、アルバム全体の「高原っぽい感じ」に沿ったものになっている。茶目っ気たっぷり、でもやっぱり情けない歌詞の4曲目、エキゾ風味な5曲目と聴き処は多いが、やはりタイトル曲と9曲目に彼の真髄が発揮されているように思える。長いこと繰り返して聴ける作品。お薦めです。
Tv
高橋幸宏の音楽にはテクノ、大人のラヴソング、カバーという3つの特徴があり、すべての要素が詰まったアルバムになっている。過去の作品に比べると統一感のない雑多な印象も受けるが、言いかえれば彼の音楽をもれなく聴くことができる。
97年のシングル<3>、ロンドンレコーディングによる元ジャパンのスティーブ・ジャンセンらとのユニット「PULSE」からのナンバー、ビートルズのジョージ・ハリスンのカバーや、Soonに提供した<6>などを収録。軽さと独特のまったり感が同居した1枚。(末延仁人)
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