予期せぬ「名作」おすすめ度
★★★★★
坂本龍一の有名な曲、「戦場のメリークリスマス」にデヴィッド・シルヴィアンのヴォーカルがシンクロされているのが、このアルバムに収録されている「禁じられた色彩」だ。
「禁じられた色彩」は、既成の楽曲であった「戦場のメリークリスマス」に、シルヴィアンが坂本に頼んで歌入れをさせてもらったことがきっかけで出来上がった楽曲らしい。
きっかけはほんの些細なものだったようだが、思いもよらぬかたちで、予期せぬ「名作」が生まれてしまったものだというのが、私の率直な感想だ。
私は、坂本龍一の音楽は好きでよく聴くのだが、正直「戦メリ」にはあまり思い入れが無い。
確かにいい曲ではあるのだが、他の彼の秀作である「千のナイフ」や、「音楽図鑑」等に比べると、どうしても物足りなさを感じてしまうのだ。(坂本自身も、戦メリはそんなに気に入ってないらしい。)
だが本作でシルヴィアンのヴォーカルが加わったことにより、独特の艶やかさと神秘性が吹き込まれ、赤黒い霧が脳髄に染み渡っていくような深い官能性を持つ、重く聴き応えのある楽曲に様変わりしている。(ストリングスは、アナログに変換されている。)
目を閉じて、宗教性を帯びた深みのある歌詞と相俟ってこの曲を聴いていると、胸の上に十字架のオーラが浮かんでくるような圧倒的な神秘的至福感に包まれる。
他のバンブーミュージック等の楽曲については、先の方々の見識をご参考いただくとして、「禁じられた色彩」1曲のみの為だけでも、このアルバムを手にする価値はあるだろう。
東洋と西洋の出会いおすすめ度
★★★★★
戦場のメリー・クリスマスの歌バージョン(禁じられた色彩)が入っていると聞き、興味があって聞いてみましたが、この曲かなり良いです!坂本龍一のアジアンテイストな美しいピアノの旋律にシルヴィアンの理性的かつ内省的なヴォーカルが合わさって、なんともいえない美しい音空間をつくりだしています。それと他の曲も(バンブーハウシズとバンブーミュージック)かなり秀逸な作品で、ジャパンの傑作「TIN DRUM」風なサウンドにしあがっています。とにかく教授かシルヴィアンのどちらかが好きな人は買って損をすることはないでしょう。ちなみに私は両者とも好きです。
以前、30センチシングルで出されていた2,3曲目がやっとCDにおすすめ度
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禁じられた色彩の2つのバージョンに挟まれた2曲目と3曲目は、当時、45回転30センチシングルでヴァージンの輸入盤で出ていました。日本盤は17センチシングルだったと記憶しています。坂本とデヴィッドのコラボレーションとしては、二人の色彩がミックスされ、良くプレーヤーに載せて聴いていました。45回転30センチLPの効果は絶大で、ようやくCDに収められたのは喜びですが、音質的には30センチLPより迫力が足りないように感じます。リマスターすれば、もっと良い音になるでしょう。でも内容的には全く文句無し!推薦盤です。
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