舞台音楽たら前衛ダンス音楽等、やたら難解な単語が飛び交うため、とっつき難いアルバムのような印象を与えてしまうが、一言でこのアルバムを言うと坂本版アートオブノイズである。1985年辺りのZTT系のフェアライト駆使シンセ音が好きなら問題なく楽しめる。近年の癒しの坂本を求める人には確実に買ったことを後悔させるので、買わない方が賢明だろう。
アヴァンギャルドなダンスとミュージックの丁々発止。おすすめ度
★★★★☆
レコードでの初リリースは85年でした。当時「夕焼けニャンニャン」に、頭の片側だけ極端に刈上げた教授がプロモで登場していたのを憶えていますが、あの頃の元気なサブカルチャーの空気をビビッドに伝えるアルバムとして、僕はこのアルバムを大プッシュしたいと思います。もともとは前衛舞踏家モリサ・フェンレイのオファーによって彼女の公演のために作られ、85年に遠藤記念館(文化服装学院)の公演で流されましたが、一般的に見れば「よくもまあこんな音楽で踊れた」と思わせるほど前衛的な仕上がりです。しかしながら僕がここでお伝えしたいのは、教授はこの音楽を差し出したことで、彼女のアバンギャルドさを十二分に引き出しているということです。しかしかく言う私も、実はこの公演を目にしてはいません(^^)。が、おそらく他のどんな作曲家も、ダンスと音楽、それぞれのエッジが目の前で激しくスパークするような環境は作れなかっただろうと僕は確信します。この音楽には「音楽らしさ」がまったくありませんが、いわゆる現代音楽よりもポップです。川久保玲が当時これを聴いていたとしたら、このどこまでもオープンなアヴァンギャルドさに、少しは嫉妬したかもしれません。カッコいいです。
一時、入手不可能となった傑作アルバム!おすすめ度
★★★★★
世界の坂本の映画音楽や癒し系の音を求める人には向きません。しかし、芸大大学院出身らしい前衛音楽に抵抗が無い、むしろ、「クラシックの現代音楽(矛盾したジャンル分けは、日本独特か?)」が好きな(私もその一人)人には、是非聴いて欲しい1枚!発表当時、奥様だった矢野顕子が「1曲目が大好き」と言っていましたが、出だしは、ダイナミックでパーカッシブ、しかも突然の全休符が入るなど、メロディよりリズムの面白さに、のっけから聴き手をこの音楽世界に引きずり込んでしまう力強さに圧倒されます。モリッサ・フェンレイのダンスのための作曲であり、現在、幸運な事に、DVD−BOXで映像が視られるようである(高価なため、残念ながら、未見)。この音楽でどの様な振り付けでダンスしているのか、興味が尽きません!一つのアルバムとしても充分完結しているので、CDだけでも価値が高い。一時、廃盤状態で、中古品にバカ値が付いていた位、貴重だったが、目出度く、原価で購入できる状況に、メーカーの良心が感じられます。これは、20世紀の現代音楽(やはり、変なジャンル名ですね)史に残る名作です。「春の祭典」(これもバレー用の変拍子という事で共通するのは、偶然の一致?)が初演で物議をかもし出したが、現在では、普通のオーケストラレパートリーになったように、永遠に残る傑作です。購入をためらっている人で、「RAW LIFE」に抵抗が無い人なら、すんなり入り込める世界ですので、是非ご購入を!そうでない人には、・・やはり薦めたい。最初の一行と相反するが、坂本の広大な世界を知りたい人なら、一聴して貰いたい!
舞台音楽おすすめ度
★★★★★
世界的な名声を得て活躍するアーチスト。アートリンゼーなども参加の舞台音楽。部分的にはアバンギャルドなテイストを加味した舞踊音楽という印象。シンセサイザーを多用して音を重ねていく手法であるが、これがまた『幻惑』的なものであり、聴くものを挑発する。また部分的にはかなり『攻撃的、実験的』であり、やりたいほうだいやっているのがわかる。ある意味危険な音楽であると言える。10点中8点
名曲
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