胸を騒がせる不協和音おすすめ度
★★★★★
坂本龍一、映画音楽の最高峰。
聴くものの胸をざわめかせる、一見調和の取れた美しい、だが実は不安
定なこのテーマはまさに隊士達の心を惑わせる惣三郎の存在そのもの。
「エンド・テーマ」はまるで鎮魂歌のよう。
悲劇的で美しい映画のラストシーンの儚さと絶妙にマッチしていて、素
晴らしい。
個人的には「御法度」は全体に一貫して、客観的で冷静な坂本の視線を
感じるのだが、「エンド・テーマ」は他の曲とは微妙に違っている。不
思議と、かすかなぬくもりのようなものを感じるのだ。それは坂本の私
情が無意識に加味されてしまったせいではないかとも思えるのだが、そ
の「体温」が映画を見る者を不思議な感動へと導く。
暗い曲の中にも感動が!おすすめ度
★★★★★
映画を見ずにこのCDを買ってしまった私ですが、聴いているうちに映画を見たくてしょうがなくなりました。
テーマ曲(ピアノ)を中心にオーケストラアレンジを繰り広げている感じです。そのほかにも日本の伝統楽器(よく神社とかで演奏されたりするやつです)や鈴、つづみ、横笛を使っていて、戦場のメリークリスマスとは全く違った雰囲気をかもし出しています。また、当時の時代背景を思わせたり、人を斬る時の心情、斬られる時の心情を如実に表現したりしていると思います。最初は聴き慣れないと思いますが、聴けば聴くほど味わいがある作品だと、私は思います。